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「参入障壁」という武器

最初に質問です。新事業の候補として、手軽かつ効果的に始められる事業と、スタートするのに骨が折れそうな事業があったら、あなたはどちらを選びますか?
一般的にはもちろん前者を選ぶ方が多いと思います。しかし、本当に事業を成功させようとしたとき、必ずしもその選択が適切とは言えない場合があります。今回お話するのがそれを裏付ける「参入障壁」という考え方です。参入障壁とは事業への参入の難易度を示すものです。簡単に言えば参入しやすい事業は障壁が低く、反対に参入が難しい事業は高いということです。

ポイントは何かと言えば、誰でも簡単に参入できる事業は、始めるのは容易でも、すぐに追随者が出てきてあっという間に過当競争に陥るということです。そうした事業は結果として長続きしないことになります。小さな飲食店などは典型で、気持ちさえあれば誰でも始められる反面、入れ替えが激しく、長続きする店はむしろ少数と言えます。所定の設備を入れればとりあえず始められる事業も同様です。過当競争のあげく衰退していった業態の例としては、カラオケルーム、バスツアー会社、コピーショップなどがあげられます。当初は目新しさから人気が出たとしてもすぐに追随されて淘汰されていきます。特に小資本で始めた事業は大資本の参入でひとたまりもなく撤退を余儀なくされるケースが目立ちます。

事業は長い時間軸の中で展開するものです。そのため一時的に大きな売り上げが上がっても早期に手仕舞いしなければならないものは、結果として価値が低い事業ということになります。そのことを次の図で示してみました。事業Aはトレンドに乗って一気に事業を伸ばしたものの、後から参入した企業との競争に巻き込まれ早期に撤退しました。

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対して事業Bは当初の売り上げは少なくとも継続して少しずつ成長しています。どちらが好ましいかは一目瞭然でしょう。そして事業Aのようにならないための工夫の一つが「参入障壁」なのです。意図的に障壁をつくることで競合が後から入ってきにくい状況を生み出します。実際、長期にわたり成長している事業の多くはこうした仕掛けを導入しています。例えば人材の訓練によって簡単に真似できない組織をつくる、基幹技術を特許などで押さえる、業界標準にしてしまう、流通網を早期に構築する、など様々な手法があります。広い意味ではブランドづくりも参入障壁の一つです。

最初の質問に戻ると、スタートに骨が折れる事業は他社も参入しにくいことを意味するので、そこを乗り越えることができたらB事業のようになりやすいと言えます。つまり苦労は武器になるということです。新たに事業を開始したいと考えている場合は、どうやって参入障壁をつくり過当競争を避けるかという観点でも検討していくことが大切です。