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お客様それぞれのニーズに答えるオーダーキッチンを開発

つやま産業支援センターでは、中小工場等が自らのブランドで全国に商品を発信する「ファクトリー・ブランド化」を支援しています。その仕組みとして企業が業種を超えて技術連携し革新的製品を開発する「異業種連携プラットフォーム」や、試作品の開発を後押しする制度を充実させています。

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今回紹介するのは、その仕組みをうまく活用しながら時代のトレンドを捉えた新コンセプトのシステムオーダーキッチンを開発した松永建材さんです。同社は建築用資材の販売やリフォームなどの事業を行う地域企業で、以前からシステムキッチンの提案に力を入れてきました。

今回完成したのが、地域のヒノキを外装に用い、お客様が好みに応じて仕様をアレンジできるシステムオーダーキッチンです。輸入の合板ではなく国産の本物の木を用いた高品質製品で、しかもシステムオーダー可能ですから、通常なら非常に高額になるところですが、そこはファクトリー・ブランドの強みを活かし、とても魅力的な価格を実現しています。

 

―地域の様々な企業と協力し、数々の製品試作への取り組み

同社の松永真樹社長は、積極的に地域の様々な業種の工場等を訪れ協力を求めていきました。そうやって以前から暖めていた企画を実現する環境を整え、数々の製品の試作に取り組んでいました。

 

―「津山スタイル」の柱となるシステムオーダーキッチン

今後、地域内の展示販売会やパートナーとの連携販売などを通して本製品の知名度向上やラインナップ充実などが期待されます。また、現在津山地域では企業間連携で各社の新製品をアレンジして空間やライフスタイルの提案を行う「津山スタイル」という事業を進めていますが、キッチン空間の製品群はその柱の一つとなることは間違いなく、それを通して全国展開の可能性も開けてくるでしょう。

 

代表の松永社長にお話を伺いました

―事業内容について

昭和20年に祖父が左官材料店を津山市で創業しました。当時は、お風呂や台所などは左官屋さんが造っていましたが、時代と共にユニットバスやシステムキッチンなどに変化していき、私たちの販売する商品も変わっていきました。現在では、左官材料の販売だけでなく、職人さんたちの使う道具の販売や、リフォーム、システムキッチンやオーダーキッチンの製作・販売も行っています。

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―御社の強み

”作り手”と”売り手”の2つの立場からお客様にご提案できることだと思います。
例えばキッチンを作る際に、コストを下げてできるだけ早くリフォームをしたいというお客様には、大手メーカーの工場で量産されたキッチンのご提案をします。
また、量産品では対応の難しいサイズや材質等をご希望のお客様には、ヒアリング等を行い、お客様の求める特別なオーダーキッチンのご提案をします。お客様それぞれのニーズにあわせたキッチンを作ることで、ご満足いただきたいと考えています。

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―オリジナル商品を作ろうと思ったきっかけ

新築物件やリフォーム物件に関わる事も増え、大手の量産品のみを扱っていると、どうしてもお客様のニーズに十分な対応が出来ないと感じたのがきっかけです。色々なメーカーの良い部分を参考にしつつ、自分たちの手で作り上げた商品に、使われる方の想いやストーリーを乗せたいと考え、一人一人の想いをカタチにできるシステムオーダーキッチンを製作することにしました。

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―オリジナル商品を作る際に苦労した点

当初、自分たちにはキッチンを作る知識が全く無い所からのスタートでした。
最終的なイメージはあっても、それを実現するためにどこから作っていけばよいのか全くわかりませんでした。そこで、ある金物商社の社長さんに作り方を教わり、機材を購入し、設計の仕方を1から学びました。システムオーダーキッチンを考え、完成まで約1年かかりましたが、周囲の方々のご協力もあり実現することができました。

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―オリジナル商品を作って良かったと思う点

今まで出会えなかった、出会いたかったお客様と出会えるようになりました。
システムオーダーキッチンをお客様に使っていただくことで、私達作り手の想いも感じていいただければ嬉しいです。
お客様からその周りの方への口コミもあり、「大手のメーカーではなく、松永建材店で買いたい」と言ってくださる方が増えてきたのは、今回作ったシステムオーダーキッチンがきっかけになっていると思っています。

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―オリジナル商品のこだわり

キッチンは人によって使い勝手が全く違うので、一人一人のキッチンコーディネートに一番重きを置いています。例えば、食材を冷蔵庫から取り出して盛り付けるまでの流れがあるとすれば、包丁はどこにあるべきなのか、まな板などの保管場所はどこが最適なのかをリサーチしながら提案しています。
そして、おばあちゃんが使っていた和箪笥を娘から孫へと受け継がれていくのと同じようなキッチンを目指しています。小さい頃に扉につけた傷が、その子がおじいちゃん、おばあちゃんになったときでも形を変えて、最新式のキッチンの扉として使い続けられるような「想い出を積み重ねるキッチン」を目指しています。

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―今後の目標や夢

まずは津山で多くのお客様に出会い、使い勝手のよいシステムオーダーキッチンを広めていけらたと思います。
また、今後はキッチンだけではなく、お庭の提案もしていきたいと考えています。
実はキッチンとお庭はよく似ていて、使われる方によってカタチが変わってくるものだと思います。例えば春のこの時期には「桜を見たい」だったり、「バーベキューをしたい」だったり。そういった空間づくりを想定し、”物売り”ではなく、”事売り”に力を入れていきたいと考えています。

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