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ナノサイズ材料を用いた「電子デバイス」津山高専共同開発

「FECT」の語源はラテン語で「to make – 作り出す」。

 

効率的なエネルギーやより良い環境をクリエイトする新しい機能素材を、お客様とともに「作り出す」お手伝いをさせていただくことこそが私どもフェクトの目標です。これまで培ってきた幅広い専門知識を以て、様々な分野から投げかけられる問題に対応した製品作りを展開しております。すべて最高レベルの規格に適合しており、自然に優しいにもかかわらず最高性能を発揮します。私たちフェクトは、お客様のための独自技術「Only Special」を実現「FECT」して参ります。

 

2005年に設立し、今年で14年目。コーティング・ファンケミカル事業として、機能性コーティング剤、機能性化学原料、難燃・防炎剤、天然高分子関連技術の研究開発・技術コンサルティング、受託研究、製造販売、各評価試験(材料性能試験、構造性能試験、定性・定量分析、環境性能試験)を行っています。
大ロット製造にも対応できるよう、全国に委託製造工場ネットワークがあります。また、海外ではヨーロッパ・ロシア・北米・アジアなど、特にスペイン・バルセロナ市認定コーティング剤として、落書き・張り紙防止システムを展開しています。

代表の安田社長にお話を伺いました

―事業内容について

例えば普通の塗料メーカーさんですと、既製品を売っていく流れが多いのですが、弊社は研究に特化しておりますので、「こういうものが欲しい」といったお悩みを聞いて、それを形にする受託開発を行っています。つくったものが売れないという不安感や、非常に短期に結果をもとめられるケースも多く、開発リスクを恐れる企業様が多い中、我々はまさにその逆を行っています。建築土木、自動車、家電や電子部品、日用品やおもちゃなど、日常生活で目にする幅広いジャンルのお客様がおられます。最近だと医療機器関係にも携わっています。

―御社の強み

より小回りが利く研究開発体制です。その道のプロフェッショナルたちが在籍していることも強みですね。現在は21人の社員が在籍しておりますが、常に30件以上の開発研究を進めていて、1人3~4つの開発テーマを受け持っていることになります。開発期間は短期で3か月、中期で半年、長期だと1年を超えるものもあります。基本的には短期テーマのものを3か月周期で回しています。

ナノサイズの材料を扱うことも得意です。1ナノが100万分の1ミリで、肉眼ではまず見えません。物質を化学的にナノ粒子に粉砕する技術や、ナノ粒子を均一に安全に分散させる技術などが、弊社が得意としているところです。

私たちが行っている開発研究というのは、一般的な基礎研究とは異なり、「できた」で終わってはいけないんです。また、私たちは会社単位で開発研究を行っているため、利益還元する必要があり、お客様に採用していただくということを目標にしています。

―津山高専との共同開発研究

先ほど開発期間のお話をさせていただきましたが、長期テーマに関わってくるのがまさに津山工業高等専門学校さんとの共同開発研究です。今年で3年目になりました。
津山高専の先生とはもともと津山高専プラザにて交流があり、弊社が研究を進めている「めっきなどに代わる、銀をナノサイズにした塗料の技術」を用いて、電子デバイスにできないか?というのが最初のお話でした。
スマートウォッチや、患者が寝返りをしたら反応をする医療用装置だったり、最近はよくウェアラブルな装置が流通していますよね。これらは全て、IoTとセンサーを組み合わせて実現しています。スマートフォンやパソコンの中にも基盤が入っているかと思いますが、それを印刷でつくってみようと。そのためにはセンサーの役目も果たすインクは必要になってくるため、そこで弊社のナノサイズ材料が使えるのではないか?というのが最初のお話です。IoTを知ってもらうきっかけづくりになれば良いなと。

―共同開発研究の際に苦労した点

新鏡面塗装システム「グランツコート」という塗れば鏡面になるような基盤技術と、銀ナノ粒子を安く大量生産できる技術はすでに持っていました。こちらは時計やスマホ、車の内装外装のパーツなどに使われています。
高専の先生と出会って、この技術を活かして新しい取り組みをしようということで話が進みました。「プリンテッド・エレクトロニクス」の業界では、導電性のナノ銀インクが高く、大体1グラム当たり500円から1,000円。それだけ高いと、工業製品としてはなかなか扱えないのです。対して「グランツコート」は車の内外装パーツや家電製品、ネイルなど日常的に目にするものに使われており、1グラム20円ほどで、価格がぐっと安価になります。
弊社は材料をつくる専門で最終製品をつくるメーカーではないので、実際はどういうふうに使われるのか具体的なイメージが沸かず、苦労しましたね。

―共同開発研究の際に良かったと思った点

やはり幅広い視野からのアドバイスを専門家の方々に的確にいただけたというのは、弊社としては非常に助かりました。ケミカルの専門のスペシャリスト、電子デバイス専門のスペシャリスト、分析、解析のスペシャリストがいらっしゃって、多方面からのアドバイスをたくさんいただきました。彼らのフィードバックのおかげで弊社の技術力も底上げされ、お互いに刺激を受けました。

―今後について

津山高専と共同開発研究をして今年で3年目になります。今年度は2月まで。新しい研究結果の報告や、去年の結果を元に改善開発をしていきますので、あと1年、2年以上は継続していくと思います。出てきたものが完全にパーフェクトなものとは思っていないので、日々レベルアップしていると思います。
これからの取り組みとしては、よそにないような、発想の全く違う「ものづくり」を進めているところです。例えば天然素材のものと、ナノ粒子のものを組み合わせたり。もっと安く、導電性をよくして、具体的に工業製品で使えるようにと、今いろいろと動いています。できれば岡山県産の天然素材を使って開発をして、地域活性化につなげていきたいですね。

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